完全に知らなかった

僕たちはわかりあうことができない

1936 - 2013

 

"宇宙だなんて言わないで星々 埋まったままで瞬く夜もあるから"

 

 

仕事の休憩時間に、人から借りた本を読んでいた。読み始めてほどなく、ブックカバーの紙質が、なんとなく気になってめくってみた。紙の隅にはURLが印字されていた。どこかのWEBページの画像を印刷したものなのだ。それはどこか遠い星雲の写真であった。

僕はそれに気づくと同時に、持ち主に対して今までの人生で感じたものとは別質の強い愛情を覚えた。

 

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このカバーに写る中にも、今はもうないものもあることだろう。

実体はなく、光だけが視えるものもあることだろう。

本の中では物語の序盤で人が死に、作者も僕が生まれる前に亡くなっていた。